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任意整理は誰でもできますか?

質問 私が借金を背負うことになったのは、安易に友人の保証人になってしまったからです。
中学のときからの親友で、そのときから常に学年で一番頭が良くて、口には出したことはありませんでしたがずっと尊敬していました。
私の成績も悪くはありませんでしたが、どんなに頑張っても彼を上回ることはできないほど能力に差があることはそのときから感じていて、思っていた通り彼は東大に入り、一応私も東大を受験はしましたが結果は惨敗でした。
大学を卒業して私は地元の横浜の会社に就職してサラリーマンになり、彼は大学院まで行ってから、一旦は大学に残った後に起業しました。
そのときに保証人になって欲しいと頼まれ、少しは躊躇しましたが、事業内容や計画を聞いてこれなら大丈夫と納得したうえで保証人になりました。
結局彼の会社は倒産し、私は500万円の借金を抱えることになりました。その後債権者と交渉して分割払いにしてもらい、長くかかりましたがその分の負債はなくなりました。
しかし、20代のまだ収入も多くないときに多額の借金を背負わされて、その分の負債はなくなりましたが、他からも借入をせざるを得なくなり今に至っています。
今思えば500万円の借金があったときの方が返済はしやすかったので、何とか他からは借入をしないでおければよかったと後悔しています。多重債務がこれほど苦しいものだとは思いませんでした。
何とかしなければと思い、お金がない中先日市でやっている借金の無料相談を利用してきました。そこでは相談できる時間が限られていて、どうすればよいかの細かい部分までは聞くことができなかったですが、任意整理をすればよいのでは?とのアドバイスをもらいました。
それをして返済が楽になるならぜひ実行したいのですが、任意整理は誰もできるのでしょうか?
yajirusi
A

任意整理ができないケースもいくつかあります

任意整理は、自己破産や個人再生などの他の債務整理とは違い、裁判所を間に入れないで債務者と債権者の間で借金の減額や分割返済などについて交渉を行う債務整理の方法です。
ということで、交渉の成立には当事者双方の納得が必要であり、任意整理は誰でもできるわけではありません。以下に、債務者側に課題があって任意整理ができないケースと、債権者の都合により任意整理ができない2つのケースに分けて紹介します。
債務者側に課題がある場合の主な理由は、決められた期間内に返済できないケースです。任意整理は裁判所が介入しない私的な交渉とはいえ、そこには一定のルールが存在します。
任意整理では、基本的には未払い利息と将来利息、遅延利息などが免除されて債務額が確定し、債務者は毎月改めて決められた額を、返済期間を決めて計画的に返済します。つまり、任意整理では借金の総額を減らす効果はあっても借金の元金が減るわけではないのです。
任意整理では、原則3年、長くても5年以内に元金を完済できる支払い能力が求められます。この能力がないと認められなければ、債権者側は任意整理を行うことを承諾してくれません。
また、たとえ3〜5年以内に返済できる場合でも、返済状況や収入に課題があると任意整理ができないこともあります。まず、借金の返済を一度もしていないようなケースでは任意整理を行うことは不可能です。
一度も返済していないということは、貸金業者からすれば自分たちの利益となる利息を一度も払ってもらえていないことになるので、無償でお金を借り付けしたと同じことになります。取引が数回しかなかった場合も、同様の理由で任意整理を断られることもあります。
安定した収入がない場合も、任意整理をすることは難しくなります。特に無職や無収入では、任意整理で和解することは難しいです。アルバイトなどでもよいので、安定した収入があれば、任意整理をすることは可能です。
条件をクリアできても、弁護士などを間に入れずに自分で交渉すると、任意整理ができなくなる可能性が高くなります。個人が交渉すると、貸金業者から法律の素人として扱われて交渉に応じてもらえないことも多いのが現実です。
債権者の都合で任意整理に応じてもらえない理由としては、そもそも債権者には任意整理に応じる義務がないことが挙げられます。
多くはありませんが、会社の方針で任意整理に応じないという業者も存在します。交渉には応じても、設定されている条件がかなり厳しくて任意整理ができなかったという人も大勢います。
たとえば、利息分は全てカットしてもらえても、支払いは一括払いしか受け入れてもらえないというケースもあります。この場合は、家族などに援助してもらうなどしてまとまったお金を用意しなくてはいけません。
また、過払い利息の免除はしてもらえても、将来利息のカットは行わないというケースもあるので、いずれの場合もまずは頼れる弁護士などに相談してから任意整理に踏み切りましょう。
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