任意整理をすると保証人にどのような迷惑をかけることになるの?
今の商売を始めるときに運転資金が必要で借金をしたのですが、その際に友人に保証人になってもらいました。そのときはすでに顧客も獲得していたので確実に利益をあげられる自信があって、思い通りに事が運び計画していた以上の利益を初年度から出すことができました。
その後も経営は順調で、会社組織にしようと思っていた矢先に新型コロナウイルス感染症が流行し、大きなダメージを受けてしまいました。
それでもこの3年間は貯えていた資金で何とかやり繰りしていて、他に借金は抱えないで済みました。コロナも落ち着いてきてここから何とかしようとしていたのですが、一番の得意先が倒産してしまい、大きな負債を抱えることになってしまいました。
このままではとても資金がショートしてしまい、新たな借り入れもできるかどうか分からないので、任意整理をしようと思っているのですが、そうすると保証人である友人にはどのような迷惑をかけることになるのでしょうか?
できるだけ友人に迷惑をかけない方法や、任意整理をするデメリットなどがあれば、それも併せて教えて欲しいので、ご回答をよろしくお願いいたします。
その後も経営は順調で、会社組織にしようと思っていた矢先に新型コロナウイルス感染症が流行し、大きなダメージを受けてしまいました。
それでもこの3年間は貯えていた資金で何とかやり繰りしていて、他に借金は抱えないで済みました。コロナも落ち着いてきてここから何とかしようとしていたのですが、一番の得意先が倒産してしまい、大きな負債を抱えることになってしまいました。
このままではとても資金がショートしてしまい、新たな借り入れもできるかどうか分からないので、任意整理をしようと思っているのですが、そうすると保証人である友人にはどのような迷惑をかけることになるのでしょうか?
できるだけ友人に迷惑をかけない方法や、任意整理をするデメリットなどがあれば、それも併せて教えて欲しいので、ご回答をよろしくお願いいたします。
保証人は債権者から一括返済の請求を受けます
まず、任意整理を実行した時点で、保証人が債権者から借金の残高分の一括返還を請求されることになってしまいます。これまで任意整理をした主債務者が分割払いで借金を返済していたとしても、任意整理をすると保証人には一括返済を迫られることとなっています。
それは、任意整理をすることで「期限の利益」を喪失することが理由です。期限の利益というのは、返済日までは借金を返済しなくてよいという債務者にとっての利益です。
借金の契約書には、基本的に借主が「支払い停止」「自己破産の申立て」「個人再生の申立て」などをすると期限の利益を喪失する旨が記載されています。
任意整理をすることは「支払い停止」に該当し、保証人は期限の利益を喪失した債務を肩代わりする義務を負うことになるため、一括返済を請求されることになるのです。
ただし、借金の残高が高額な場合は一括返済をするのが難しく、保証人がきちんと今後返済することを約束すれば、ほとんどの債権者は分割払いでの返済を認めてくれます。もし一括払いしか認めなくて、保証人が返済不能となり自己破産などをされてしまうと、一円も取り戻せなくなってしまいます。それが分割払いを容認する理由です。
保証人が返済をできない場合は、主債務者と同じく保証人も信用情報機関に事故情報が登録され、いわゆるブラックリストに登録されることになります。そうなると、これまで使用していたクレジットカードが使用できなくなったり、新しくローンを組めなくなったりなり、日常生活にも支障をきたしてしまいます。
任意整理をした者も、当然クレジットカードを使用できなくなったり各種ローンを組めなくなったりしますが、保証人に関することでは、基本的には信用情報機関に事故情報が登録されているため、原則他人の債務の保証人になることができなくなってしまいます。
他人の借金の保証人になる気はないから関係ないと思う方も多いと思いますが、子どもの奨学金の保証人にもなれない点はデメリットに思う方も少なくないでしょう。
子どもの奨学金も借金の一種です。そのため、奨学金の契約をする前には信用情報を調査され、そうなると保証人になることを却下されてしまいます。基本的には任意整理で完済してから5年間は保証人になることができません。
奨学金を申し込むときには、他の親戚を保証人にしたり、保証機関が奨学金の返済を保証する制度を利用したりすることで、奨学金を借りることが可能になります。
保証人に関しては、賃貸住宅の保証人になることは可能です。それは賃貸住宅の貸主や不動産会社が契約の際に信用情報を調査することがないからです。ただし、任意整理をした者が賃貸住宅の借主になる場合で、信販会社の家賃保証が必要な物件だと、信用情報を調査するため物件を借りることができない可能性が高いです。
任意整理をするときに保証人に迷惑をかけないようにするには、保証人付きの債務を除外して任意整理をすることが基本となります。任意整理では自己破産や個人再生をするときのように裁判所の手続きをしないため、自由に債権者を選択できます。
しかし、今回の場合はそれができないと思うので、任意整理をするときには事前に保証人に連絡する誠意をみせましょう。保証人としても何も伝えられないよりも、事前に報告を受けていた方が返済資金を用意したり心の準備をしたりすることができます。
また、任意整理をした後に、保証人に返済することもできます。そもそも保証人には求償権があるため、保証人は債権者に支払った分の金額を主債務者に請求することができます。自己破産とは違い、任意整理では求償権は消滅しません。
それは、任意整理をすることで「期限の利益」を喪失することが理由です。期限の利益というのは、返済日までは借金を返済しなくてよいという債務者にとっての利益です。
借金の契約書には、基本的に借主が「支払い停止」「自己破産の申立て」「個人再生の申立て」などをすると期限の利益を喪失する旨が記載されています。
任意整理をすることは「支払い停止」に該当し、保証人は期限の利益を喪失した債務を肩代わりする義務を負うことになるため、一括返済を請求されることになるのです。
ただし、借金の残高が高額な場合は一括返済をするのが難しく、保証人がきちんと今後返済することを約束すれば、ほとんどの債権者は分割払いでの返済を認めてくれます。もし一括払いしか認めなくて、保証人が返済不能となり自己破産などをされてしまうと、一円も取り戻せなくなってしまいます。それが分割払いを容認する理由です。
保証人が返済をできない場合は、主債務者と同じく保証人も信用情報機関に事故情報が登録され、いわゆるブラックリストに登録されることになります。そうなると、これまで使用していたクレジットカードが使用できなくなったり、新しくローンを組めなくなったりなり、日常生活にも支障をきたしてしまいます。
任意整理をした者も、当然クレジットカードを使用できなくなったり各種ローンを組めなくなったりしますが、保証人に関することでは、基本的には信用情報機関に事故情報が登録されているため、原則他人の債務の保証人になることができなくなってしまいます。
他人の借金の保証人になる気はないから関係ないと思う方も多いと思いますが、子どもの奨学金の保証人にもなれない点はデメリットに思う方も少なくないでしょう。
子どもの奨学金も借金の一種です。そのため、奨学金の契約をする前には信用情報を調査され、そうなると保証人になることを却下されてしまいます。基本的には任意整理で完済してから5年間は保証人になることができません。
奨学金を申し込むときには、他の親戚を保証人にしたり、保証機関が奨学金の返済を保証する制度を利用したりすることで、奨学金を借りることが可能になります。
保証人に関しては、賃貸住宅の保証人になることは可能です。それは賃貸住宅の貸主や不動産会社が契約の際に信用情報を調査することがないからです。ただし、任意整理をした者が賃貸住宅の借主になる場合で、信販会社の家賃保証が必要な物件だと、信用情報を調査するため物件を借りることができない可能性が高いです。
任意整理をするときに保証人に迷惑をかけないようにするには、保証人付きの債務を除外して任意整理をすることが基本となります。任意整理では自己破産や個人再生をするときのように裁判所の手続きをしないため、自由に債権者を選択できます。
しかし、今回の場合はそれができないと思うので、任意整理をするときには事前に保証人に連絡する誠意をみせましょう。保証人としても何も伝えられないよりも、事前に報告を受けていた方が返済資金を用意したり心の準備をしたりすることができます。
また、任意整理をした後に、保証人に返済することもできます。そもそも保証人には求償権があるため、保証人は債権者に支払った分の金額を主債務者に請求することができます。自己破産とは違い、任意整理では求償権は消滅しません。