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死亡交通事故を起こすとどんな罪に問われますか?

質問 3年間に運転免許証を取得し、当初は公道を車で走ることだけで緊張していて、教習所で習ったこともしっかり覚えていて、とにかく事故を起こさないように安全運転を徹底していました。
しかし、初心者マークを外したあたりから悪い意味で運転に慣れてきて、あれだけ安全運転しようと心に誓ったのに初心を忘れて、だんだんと無謀な運転もするようになってしまいました。
もちろん、信号無視などあからさまに警察に捕まるような運転はしていませんが、これまでよりもいろいろな場面で注意散漫になり、停止線などで車を停める時間も短くなっていました。
しかし先日休みの日のドライブ中に事故現場に遭遇し、渋滞に巻き込まれて家に帰ってニュースをみていると、まさに遭遇した事故現場が映っていて、死亡事故が起きていたことがわかりました。
現場では救急車で運ばれて行く人がいたのを目撃しましたが、もしかするとそのときみた人が亡くなったのかと思うと怖くなり、しばらく震えが止まりませんでした。
改めて再び心を入れ替えて安全運転に努めようと思った次第ですが、もし死亡交通事故を起こすとどんな罪に問われる可能性がありますか?具体的にどのような刑罰を受けるかも教えて欲しいです。

yajirusi

A

民事・刑事・行政の3つの責任を負う可能性があります

交通事故の加害者になってしまった場合は、民事・刑事・行政の3つの分野で責任を負う可能性があります。民事責任は、被害者に対する損害賠償責任。刑事責任は、罰金刑や懲役刑、禁錮刑に処される刑事責任。行政責任は、免許停止や免許取消などです。
民事責任については、交通死亡事故を起こすと損害賠償を払わなくてはいけません。損害賠償の内容は、被害者が亡くなったこと自体の慰謝料+遺族固有の慰謝料、被害者が将来稼げるはずであった収入、葬儀費用なども含まれます。
死亡事故の慰謝料は2000〜3000万程度になることが多く、個人が容易に支払える金額ではありません。保険に加入していれば保険会社が示談をして保険金として被害者側に払われるため、車を運転するなら必ず保険に加入しましょう。
保険に加入していないで死亡事故を起こした場合は、その後の人生を大きく狂わせてしまうことにもなりかねません。
刑事責任においては、交通死亡事故を起こすと刑事裁判を受け刑罰を受ける可能性があり、もし刑事裁判で有罪となると前科が付いてしまいます。これは一生消えることはありません。
不注意による事故の場合は罰金や執行猶予で済む場合が多いですが、危ないと知りつつ運転して事故を起こした場合は非常に大きな刑罰が科されることになります。詳細は後で詳しく記載します。
行政責任においては、日本では交通違反や事故を起こすと点数が加点され、一定以上の点数になると免許停止や取消しの処分を受けることになります。
死亡事故を起こした場合は、一発で免許取消しの最低点数である15点を超えます。 酒酔い運転やひき逃げで死亡事故を起こしてしまうと、いずれの場合も道路交通法違反の35点に死亡事故20点を加算した計55点となり、欠格期間9年となってしまいます。
危険運転致死の死亡事故の場合は、62点という高い点数が加算されて免許取消しになるのはもちろんですが、欠格期間も10年と長期に及びます。
自動車の運転に必要な注意を怠って人を死亡させた場合は、「過失運転致死罪」が成立する可能性があります。ブレーキとアクセルの踏み間違いや、ハンドル操作ミス、わき見運転などさまざまなケースが該当します。
人を死亡させても、必要な注意をきちんとしていたり回避できなかったりした場合は罪に問われることはありませんが、過失運転致死罪の法定刑は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金となっています。
正常な運転が困難な状態で自動車を運転して人を死亡させた場合は、「危険運転致死罪」が適用されます。
酒を飲んでいたり薬物を服用していたり、煽り運転をしていたり、信号無理をしていたり、高速走行をしていたりなどが該当します。罰則も1年以上20年以下の懲役と重くなっていて、懲役刑のみが定められており罰金はありません。
また、正常な運転が困難とはいえないとしても、酒や薬物、特定の病気の影響によって正常な運転に支障が生じる恐れがある状態で自動車を運転して人を死亡させた場合には、「準危険運転致死罪」が成立し、15年以下の懲役となります。
万一死亡事故を起こしたら、一刻も早く弁護士に相談することをおすすめします。
死亡事故のような重大事故を起こした場合でも、必ずしも警察に逮捕をされるとは限りません。きちんと事故処理をして逃亡や証拠隠滅の恐れがないと判断されると、身柄を拘束されずに在宅のままの捜査になることも多いです。
逮捕されても1〜3日で釈放され、在宅捜査に切り替わることもあるので、自分だけでいろいろなことを判断しないようにしてください。

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