離婚の方法
(1) 当事者の協議(協議離婚)
(2) 裁判所での調停(調停離婚)
(3) 裁判所での審判(審判離婚)
(4) 裁判所での判決(裁判離婚)
(2) 裁判所での調停(調停離婚)
(3) 裁判所での審判(審判離婚)
(4) 裁判所での判決(裁判離婚)
協議離婚 | 我が国で最も多い離婚方法で、夫婦の話合いで、 離婚すること と、未成年の子供がいる場合にはどちらが離婚後において親権者となるのかの2つについて合意できれば、それで離婚は成立します 。親権者とは子供の身の回りの世話をしたり(身上監護)、子供の財産を管理したり(財産管理)する権利のある者です(親権と監護権の関係について離婚Q&A8参照)。離婚の際には財産分与、慰謝料 、子供がいる場合は養育費、面接交渉権 についても決められるのが通常ですが、これらは離婚後に決めても構わないことなので(お勧めできませんが)、上の2つについて合意できれば離婚できることになります。 |
調停離婚 | 夫婦間で協議ができない場合に、家庭裁判所で行われる話し合い(調停)で離婚する場合です。調停では2名の調停委員が当事者から交互に話しを聞き、審判官(裁判官)が調停案を示すなどして、紛争の解決を目指します。 この調停では、離婚のみならず、慰謝料、財産分与、親権、養育費、面接交渉権などについても一緒に決めることができ 、また、調停が成立すると調書が作成され、これは確定判決と同一の効力があります 。ただ、裁判とは異なり、あくまでも当事者の合意がなければ調停は成立しない ので、当事者が出頭しなかったり、当事者の合意の見込みがなければ、審判官は調停を不調として手続きを終了させることになります。 |
審判離婚 | 離婚調停の際、離婚することについては両当事者の合意があるものの、財産分与や慰謝料など、一部の事項について合意が得られない場合、審判官が職権でそれらについて審判を下すことによって、離婚が成立する場合です。審判官が下した審判について、 当事者は審判が下されてから2週間以内であれば異議の申立が出来、これがなされると、審判は無効 になります。 |
裁判離婚 | 裁判で離婚がなされる場合です。これにより、当事者の一方が離婚に反対していても、離婚を認容する判決がでれば強制的に離婚ができることになります。離婚の訴訟を提起するためには、前提として、(2)の調停を経ていなければなりません(調停前置主義)が、相手方が行方不明とか、話し合いに応じる余地がないような(DVをしている夫など)例外的な場合は、いきなり訴訟を提起できます。離婚請求できる原因としては、以下の5つが民法に規定されています。 ・配偶者に不貞な行為があったとき (離婚Q&A1〜3参照)・配偶者から悪意で遺棄されたとき ・配偶者の生死が三年以上不明なとき ・配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき ・その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき なお、上記5つの事由があっても、それだけで確実に離婚が認められるわけではなく、裁判所は一切の事情を考慮して離婚の請求を棄却することもできます。 |