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FAQ

Q

債務整理で個人再生を選択すべきケースとは

質問 地元である横浜で個人商店を開業して、約20年間頑張ってきました。大きな会社ではなく、従業員が10程度の個人経営の零細企業ですが、3年前までは一度も赤字を出したことがなく、自分なりは満足できていました。
いつかはもっと売上を伸ばして、会社組織にして社員も増やそうと思っていましたが、結婚して子供ができて家も建てて一家の主となってからは、リタイアするまで店をしっかり維持することが一番の目標になっていました。
しかし、3年前に取引先が倒産をしてから風向きが一気に変わり、そこにコロナの影響も重なって、経営が一気に苦しくなってしまいました。
ようやくコロナにも終わりが見えはじめて、最近では売上も戻ってきていたのですが、そこに再びコロナショックに耐え切れなくなった取引先の倒産が相次ぎました。
前よりはダメージはありませんでしたが、ここ3年で銀行からの借入も増えてしまっていたので、資金繰りが難しくなって、キャッシュフローも回らなくなってしまう寸前です。
もう自己破産するしかない思い、前からお世話になっていた商工会議者の関係者の方のところに相談にいくと、今耐えられれば経営が良くなる可能性が高いし、借金がなければ十分に今のままでも経営を維持できるから、個人再生を選択した方が良いのでは?というアドバイスを受けました。
債務整理で自己破産ではなく個人再生を選択した方が良いのはどのようなケースか教えてください。

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商売を継続したいなら個人再生を選択しましょう

赤字が続いていて借金がかさばり、このまま商売を続けてもどんどん負債ばかり積みあがることが目に見えているなら、自己破産を選択するしかないかもしれませんが、借金などの負債がないとすれば、現状利益が出ている経営状態である場合や、今後高い確率で売上がアップするなど経営状態が好転することが予想できるなら、個人再生を選択した方が良いと思います。
商売をしていない方でも、安定した収入があって、抱えている負債がなければ十分に生活できる、また負債が減れば十分に返済できる場合も、自己破産ではなく個人再生を選んだ方がメリットは大きいと言えます。
また、持ち家があってそれを手放したくなくて、住宅ローンだけなら返済していけるという方も、自己破産ではなく個人再生を選択すべきです。
自己破産をすると、債務をチャラにすることはできますが、ほぼ確実に自宅を失うことになります。
債務整理した後で借金問題を解決できても、せっかく頑張って建てた思い出の詰まっている家を失いたくないという人はたくさんいると思います。
個人再生では、その手続きをしている間は、住宅ローンの返済のみを特別扱いして、その支払いを継続できれば自宅を残せるようにしています。
住宅ローン債務以外の抵当権が設定されていないことなどのいくつかの条件をクリアできなければいけませんが、自宅を残せることが、個人再生を選択する大きなメリットとなっています。
自己破産をすれば借金をチャラにできると前述しましたが、それができるのは免責を受けられた場合です。借金をつくった原因がジャンブルや浪費的な買い物である場合などは、免責不許可事由ということになり、免責が認められないケースもあります。
せっかく自己破産をしても、免責が受けられなければ借金が減ることはなく、利息などで債務がどんどん膨らんでしまいます。
借金に追われないようにするために自己破産をしたのに、免責が受けられないことが債権者にバレてしまうと、再び借金の催促がはじまることなる可能性が高いです。
はじめから免責が受けられないと分かっている場合で、負債が大きくなれば返済ができないという場合は、個人再生を選択することを推奨します。
個人再生の手続きでは、借金の使途なども聞かれますが、自己破産とは異なりそこに重きを置くわけではありません。それよりも、個人再生が認められて負債を減額できたら、その後に一定額をきちんと返済して完済できるかがみられています。
自己破産をすると、一定の職業や資格が制限対象となります。
例えば、警備員の仕事をしている方は、自己破産をすることで退職を余儀なくされます。
警備員の仕事には比較的就きやすいと言われていますが、自己破産をした場合は仕事をできない決まりとなっています。
他の仕事を見つけられるなら良いですが、ある程度の年齢になるとなかなか仕事を見つけるのが困難となり、警備員の仕事にしか就くことができなかったという方も少なくないようです。
自己破産をすると債務が0になるからといって、そのことを知らないで安易に実行に移すと、その後収入が得られなくなってしまうかもしれないので、それを防いで債務を減らしたいなら、個人再生を選択した方が良いと思います。
個人再生手続きをしてそれが認められれば、負債が大幅に減額されて、一定の期間で債務を0にすることができます。

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