債務整理の方法とそれぞれのメリットやデメリットとは?
詳しい事情については事務所に伺った時にお伝えいたしますが、借金が膨らみ債務整理を考えています。 自己破産をすれば家を失うだけではなく、妻の実家に知られれば離婚をするように妻のお父様から迫られる可能性も高くなるので、それだけは避けたいと思っています。 友人から、もしかすれば過払い金があるかもしれないから、そこも専門家に相談して調べてもらえばいいと言われましたが、自己破産以外の債務整理の方法と、それぞれのメリットとデメリットについて教えてください。 |
いずれも借金を減額できるがブラックリストに登録されます
自己破産以外の債務整理の主な方法には、任意整理と個人再生があります。 過払い金の返還請求は、債務整理の手続きを進める際に付随して行われることが多いので、詳しい状況をお伺いして、過払い金の有無を確認させていただきます。 任意整理は、債権者本人でも行うことができますが、百戦錬磨の貸金業者の担当者に思うように事を進められてしまう可能性が高くなりますので、弁護士がご依頼者に代わり、少しでも有利な内容になるよう交渉させていただきます。 任意整理は、自己破産や個人再生とは異なり、裁判所を通さない手続きとなり、その分、法的な制限を受けにくいメリットがあります。 ただし裁判外の交渉となるため、基本的な返済額は大きくかわらないことがデメリットとなります。わかりやすく言いますと、毎月の返済額を見直すというのが、任意整理です。 任意整理の交渉を進める際には、必要最低限の生活を維持できるように交渉しますので、交渉後真面目に生活すれば、決められた期限で借金を完済することができます。 任意整理のデメリットとして、他の債務整理同様、信用情報にブラックリストして登録されてしまうので、しばらくはローンを組むなど、新たな借り入れはできなくなってしまいます。 個人再生とは、任意整理と自己破産の中間と考えると分かりやすく、借金を裁判所の許可の下で減額してもらい、原則3年間で完済していく方法です。 債務状況にもよりますが、原則として5分の1に借金が減額されるので、ここが個人再生の最大のメリットです。特に、住宅ローンがある方は、住宅ローンを返済しながら、この個人再生をすることができます。 ただ、住宅の査定価格も影響しますので、住宅ローンがある方が全員、この手続きができるわけではありません。 一方、デメリットとしては、破産と同様、官報に氏名、住所が記載されますので、外部に知られる可能性があります。 自己破産は、個人再生と同様に裁判所を通すことになりますが、借金の返済義務を免除してもらい、今後返済しなくて済むというメリットがあります。 デメリットとしては、官報に公告されるので外部に知られる恐れがあることに加え、職業制限があり、誰でも利用できるわけがないことが挙げられます。 例えば、保険の営業をやっている方、警備員をやっている方は、破産手続きをすると、転職しなければならない事態になってしまう可能性があります。 ただ、破産手続を申立した時以降のことですので、ご依頼の段階で転職する必要はありません。 |